東京都 教員免許状の取得手続き不備により、任用を無効に

東京都教育委員会は、教員免許状を4月1日の任用時までに取得できなかったとして、都区部の中学校に勤務していた22歳の中学校教員の任用を無効にし、東京都の公立学校教員採用候補者名簿から削除したことを公表した。
中学・高校の国語の普通免許状の取得見込み者として採用選考に応募し、令和7(2025)年3月に免許状取得に必要な単位を修得済みであったが、免許状取得に係る申請手続を怠ったため、任用時までに免許状を取得できなかったことによるもの。

都教委によれば、3月25日に区の教育委員会が本人と任用の面接を行った際、免許状は大学により一括申請をしている旨の説明を受け、また、採用に当たり必要な書類一式を受領した際、免許状については4月30日に提出予定との書面を確認したものの、実際には大学による一括申請をした事実はなく、5月に入ってから個人申請を行い、一方、学校は区の教育委員会から免許状等の必要な書類を提出するよう指示を受けたことから、本人に確認したところ、任用時(4月1日)時点で免許状を取得していなかったことが判明したもの。
該当者は4月1日から5月23日までの間、中学校に勤務し、授業を行っていたが、5月23日付で東京都公立学校教員採用候補者名簿からの削除と4月1日に遡っての任用無効となった。

東京都では、免許状取得に必要な単位を修得済みであったにもかかわらず、申請手続を怠ったために任用時までに免許状を取得できず任用無効となったケースが、今年度これまでに2例あり、今回が3例目。
都教委では、区市町村教育委員会等に対し、教員の任用に当たって、有効な教員免許状を有していることについての確認を徹底するよう周知を図っていくともに、令和8年度の教員採用に向けて、免許状の確認に漏れがないよう、任用に係る事務処理の改善を図っていくとしている。

東京都教育委員会・東京都公立中学校教員の任用の無効について(2025年6月4日・報道発表)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/06/2025060401

東京都教育委員会・東京都公立小学校教員の任用の無効について(2025年5月2日・報道発表)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/05/2025050202

東京都教育委員会・東京都立特別支援学校教員の任用の無効について(2025年4月22日・報道発表)
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/04/2025042201