2部構成、全13章にもわたる『生徒指導提要』。全てを頭から読み込んでいっては、時間が足りません。まずは、理解の土台をつくるために、2つの要点を押さえましょう。これを頭に入れて読み込むのが、『生徒指導提要』攻略のカギです。
要点1 「2軸3類4層構造」の図は超重要!
問題が起きてからの「対処」より「未然防止」が大切
『生徒指導提要』では、生徒指導の「構造」が図示されています。子供たちの課題への対応を時間軸で見ると、日々の教育活動で指導する「常態的・先行的(プロアクティブ)生徒指導」と、課題が発生してから指導する「即応的・継続的(リアクティブ)生徒指導」の2軸に分けることができます。
また、生徒指導の課題性と課題への対応の種類から分類すると、全ての子供たちの発達を支える「発達支持的生徒指導」、全ての子供たちあるいは課題の予兆がある一部の子供たちを対象とした「課題予防的生徒指導」、深刻な課題を抱えた子供たちを対象とした「困難課題対応的生徒指導」の3類に分けられます。
このうち、「課題予防的生徒指導」は、「課題未然防止教育」と「課題早期発見対応」に分けることができます(=計4層に分けられる)。この「2軸3類4層」の構造を図示すると、下図のようになります。この図をそのまま出題する自治体もあるので、「軸」「類」「層」ごとに、何がどこに入るかを正確に押さえましょう。
生徒指導の土台は全ての子供たちへの「発達支持的生徒指導」
この図で理解しておきたいことは、生徒指導の基盤(=「第1層」)は、「発達支持的生徒指導」であるということです。すなわち生徒指導は、何か問題が起きてから行うのではなく、平素から、全ての子供たちを対象に、全ての教育活動の中で行うことが重要です。具体的には、子供たちへの挨拶、声掛け、励まし、称賛、対話及び授業や行事等を通した個と集団への働き掛けを言います。

もっと詳しく知りたい方は『月刊 教員養成セミナー』2025年4月号をcheck✔
4月号の誌面では、『生徒指導提要』攻略のためのポイントをたっぷりと紹介。全国での出題頻度表や実際に出題された問題例も掲載しています。ぜひお手にとってご覧ください。
