栃木県教育委員会は4月4日より、令和7(2025)年度(令和6年=2024年実施)栃木県公立学校新規採用教員選考試験の選考要項の配布(ダウンロード)を開始し、あわせて、同日より電子申請による出願手続を開始した。
栃木県の1次試験(大学3年生を対象とした特別選考を含む)は7月6日(土)に実技試験(中高の音楽、美術、保健体育の受験者)、7日(日)に学力試験(筆記試験)を実施。2次試験は8月22日(木)から25日(日)の間に行われる。
1次試験については栃木県内の会場のほか、仙台市内(TKPガーデンシティPREMIUM仙台西口=仙台市青葉区)でも行う(ただし、実技試験と「大学3年生を対象とした特別選考」は栃木県内の会場のみで実施)。
また、2次試験については今回の試験より実施内容が変更となり、面接試験の集団討論を廃止し、個人面接を「①総合的な資質・能力に関する面接」と「②実践的な指導力に関する面接」の2回実施。また、小学校、中学校および養護教諭(小・中学校)については作文を廃止。高校と特別支援学校および養護教諭(高校・特別支援学校)については作文を「論作文」に変更して実施する。
結果の発表は1次は8月上旬(前年度試験では8月1日)、2次については例年より発表を早めて9月下旬頃の予定(前年度試験では10月10日)となっている。
出願は、電子申請による出願手続と願書等の必要書類を郵送する2段階方式で、電子申請による出願手続期間は5月8日(水)まで、郵送による書類受付期間は4月19日(金)〜5月8日(水)の消印有効までとなる。
今年度の募集人員は小学校・中学校で計320名(前年度募集人員280名)、高校60名(同60名)、特別支援学校40名(同40名)、養護教諭は小・中学校で12名程度、高校及び特支は若干名(前年度は小・中学校で10名程度、高校及び特支は若干名)となっている。このほかに別枠として、小学校における英語教育に係る特別選考(英語の免許による一部試験の免除)で小学校30名程度、特別支援学級担当等の経験により一部試験を免除した選考で小学校・中学校の全教科併せて15名程度を募集する。
今年度の採用試験での主な変更点は下記の通り。
①2次試験の実施内容の変更(※詳細については上記、またはこちらの記事を参照)。
②大学3年生を対象とした特別選考の新設
募集する全区分・教科・科目で実施し、大学3年次に1次試験の受験を可能とする。この特別選考での1次試験合格者は、翌年(令和8=2026年度/2025年実施)の採用選考では、1次試験が免除され、2次試験から受験することになる(なお、大学3年次で受験した校種・教科・科目等が次年度の試験で募集がない場合は、1次試験合格者であっても受験はできないが、異なる校種・教科・科目等で受験する場合には、1次試験の一般教養(教職専門を含む)を免除で受験することができる)。
※小学校・中学校の受験者は第2志望を小学校または中学校として併願可能。また「障がいのある方を対象とした選考」の受験資格を有している場合は「障がいのある方を対象とした選考」との併願も可能。
③講師等経験者特別選考の新設
募集する全区分・教科・科目で実施。対象となるのは令和3(2021)年4月1日から令和6(2024)年3月31日までの3年間に栃木県内の公立学校及び同県内の国立大学附属学校において、常勤の講師等(非常勤講師を除く)として通算で12月以上の勤務経験がある者で、書類選考の結果同選考の対象となった者は、1次試験の一般教養(教職専門を含む)を免除する。
※小学校・中学校の受験者は第2志望を小学校または中学校として併願可能。また「障がいのある方を対象とした選考」の受験資格を有している場合は「障がいのある方を対象とした選考」との併願も可能(ただし「講師等経験者特別選考」の対象とならなかった場合は「障がいのある方を対象とした選考」のみの対象となる)。
④「スポーツの実績により一部試験を免除した選考」(中学校・高校のすべての教科・科目が対象)について、「保健体育」の受験者はこれまで1次試験のすべてを免除としていたが、一般教養と実技試験のみ免除とする(専門科目のみ受験)。また、受験資格のうち「第77回国民体育大会(いちご一会とちぎ国体=令和4〈2022〉年実施)の成年種別において、栃木県代表選手として入賞した者」を削除する。
⑤加点制度を拡充し、新たに以下の条件に合致する者を加点の対象とする(※いずれも1次試験の専門科目〈併願の場合は第1志望の専門科目〉の得点に5点を加点)。
・小学校、中学校または高等学校の志願者で、特別支援学校の普通免許状を既に取得あるいは令和7(2025)年3月31日までに取得見込み確実の者。
・特別支援学校の志願者で、小学校・中学校・高等学校の3つの普通免許状を既に取得あるいは令和7(2025)年3月31日までに取得見込み確実の者。
・小学校、中学校、高等学校または特別支援学校の志願者で、学校図書館司書教諭の資格を有する者。
⑥併願について
新たに、特別選考「特定の資格や経歴により一部試験を免除した選考 Ⅱ 国際貢献活動等の経験による選考」について、第1志望の小学校(特別選考)または中学校(特別選考)と第2志望の小学校(一般選考)または中学校(一般選考)の間の併願を可能とする。また、今回の試験より実施する「講師等経験者特別選考」では第1志望の小学校(特別選考)または中学校(特別選考)と第2志望の小学校(一般選考)または中学校(一般選考)の間の併願、「大学3年生を対象とした特別選考」では第1志望の小学校(特別選考)または中学校(特別選考)と第2志望の小学校(特別選考)または中学校(特別選考)の間の併願を、それぞれ可能とする。
栃木県教育委員会・令和7(2025)年度栃木県公立学校新規採用教員選考試験要項等のダウンロード
https://www.pref.tochigi.lg.jp/m03/saiyou/r7saiyou.html
栃木県教育委員会・令和7(2024)年度栃木県公立学校新規採用教員選考試験要項(PDF)
https://www.pref.tochigi.lg.jp/m03/saiyou/documents/20240403171530.pdf