
教育時事 出題頻度:★★☆☆☆ 話題性:★★★★☆ 難易度:★★★★☆
要点1:2022年12月の答申の概要
TOPIC 5の「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して(答申)」が提唱する「個別最適な学び」や「協働的な学び」は、従来の学校教育の一斉授業とは進め方が大きく異なります。そのため、これを実践していくとなると教師の役割・在り方も大きく変わってくることになります。そうした中、具体的にどのような資質・能力や姿勢が求められるかについて、2022年12月に中央教育審議会が示したのが「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~『新たな教師の学びの姿』の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~(答申)」です。
答申では、「令和の日本型学校教育」を担う教師と教職員集団の役割・在り方について、下の図のような内容を示しています。教師の姿については、「個別最適な学び」や「主体的な姿勢」「継続的な学び」など、子どもに必要な資質にも共通する項目が多数上がっている一方で、「伴走者」などの役割も示されています。
また、こうした教師・教職員集団にしていくために、「養成」「免許」「採用」「研修」がどうあるべきかも示しています。

要点2:2024年8月の答申の概要
「要点1」で示した教師を養成・採用していくために必要な環境整備について、 2024年8月に中央教育審議会が示したのが「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について~全ての子供たちへのよりよい教育の実現を目指した、学びの専門職としての『働きやすさ』と『働きがい』の両立に向けて~ 」(答申)です。教師を取り巻く現状を示した上で、改善に向けて必要な施策や取組などを示しています。
現状については、教師の長時間労働にともなう病気休職者の増加や教師不足などの問題があると指摘し、その改善に向けた取り組みとしては、働き方改革の加速化などのほかに、教師の処遇改善として教職調整額の率を10%以上にすることなどが示されています。

予想問題
次の各文は、中央教育審議会「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方について~『新たな教師の学びの姿』の実現と、多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成~(答申)」(2022年12月)において示された「新たな教師の学びの姿」の一部である。( )に入る適語をそれぞれ選べ。
● 変化を前向きに受け止め、探究心を持ちつつ自律的に学ぶという「( ① )な姿勢」
● 求められる知識技能が変わっていくことを意識した「( ② )な学び」
● 新たな領域の専門性を身に付けるなど強みを伸ばすための、一人一人の教師の個性に即した「( ③ )な学び」
● 他者との対話や振り返りの機会を確保した「( ④ )な学び」
ア.積極的 イ.意欲的 ウ.集約的 エ.協働的 オ.主体的
カ.受動的 キ.社会的 ク.継続的 ケ.体系的 コ.個別最適
(解答・解説)
①-オ ②-ク ③-コ ④-エ
➡⑵同答申「第Ⅰ部 総論」「4. 今後の改革の方向性」を参照。
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