北海道教育委員会は3月28日、令和8年度(2026年度=2025年実施)北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査の北海道採用希望者向け実施要領を発表した。
(※札幌市採用希望者分の実施要項発表についてはこちらの記事を参照)
北海道の第1次検査(1次試験・大学3年生等を対象とした選考を含む)は6月15日(日)に行われ、結果発表は7月18日(金)。第2次検査(2次試験)は8月1日(金)2日(土)3日(日)の間の原則2日間に行われ、結果発表は9月26日(金)となる。1次試験(大学3年生等を対象とした選考を含む)は道内5都市6会場(札幌〈2会場〉・函館・岩見沢・旭川・釧路)と東京、大阪で行われる(※東京と大阪の試験会場は、決定次第北海道教育委員会のホームページで公表する)。
出願の受付期間は4月7日(月)〜5月1日(木)までで、Webエントリー(5月1日17時まで)と出願書類の郵送(簡易書留・5月1日消印有効)の2つの手続きを行うことで出願となる。なお、Webエントリー用のエントリーサイトは北海道教育委員会のホームページで4月7日に公開予定としている。
今年度の採用予定数は小学校350名(前年度採用予定数400名)、中学校300名(同300名)※1、高校243名(同187名)※1※2、特別支援学校122名(同122名)※3、養護教諭80名(同80名)、栄養教諭15名(同15名)で、高校が前回より採用予定数を増やした一方で、小学校は50名減、その他の校種は前年並みとなっている。
※1:中学校と高校は教科別の採用予定者数の合算。
※2:高校は札幌市教育委員会との共同登録となり、採用予定数のうち若干名が札幌市に採用される場合もある。
※3:特別支援学校は小学部(幼稚部)・中学部・高等部と自立活動(肢体不自由)それぞれの採用予定数の合算。
今年度試験からの主な変更点は下記の通り。
①1次試験のうち「教養検査」について受検対象者を拡大し、大学3年生も受検対象とする(「大学3年生等を対象とした選考」)。これに伴い、2023年及び24年の12月に実施した「北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考のための特別検査(教養検査)」は、2025年度以降は実施しない。
※大学3年生等を対象とした選考については、こちらの記事を参照。なお、札幌市で実施する「大学3年次プレ選考」については、こちらの記事を参照。
②小学校教諭以外の免許状を所有している方(中学校、高等学校または幼稚園教諭の普通免許状取得者で小学校での勤務を希望する方)を対象に、小学校教諭として任用する特別検査(「小学校教諭特別選考」)を新設する。合格後3年の間(令和8〈2026〉年4月1日〜令和11〈2029〉年3月31日までの間)に小学校教諭普通免許状を取得した上で正式に採用となる(正式に採用となるまでの間は、道内の公立小学校で期限付小学校助教諭として勤務する)。試験は1次試験で教養検査(教職・一般教養)、2次試験で面接検査(面接Ⅰ・Ⅱ)と適性検査を受験する。なお、一般選考(小学校教諭、特別支援学校小学部、自立活動、養護教諭、栄養教諭を除く)との併願も可能で、その場合は併願する校種・教科の選考に必要な内容を受験する。
③道内公立学校等で通算2年以上の勤務経験のあるALT(外国語指導助手)を対象とした特別選考(「ALT特別選考」)」を新設する。受検区分は中学校または高校の「英語」で、国籍は問わない(※英語を母語または公用語とする国以外の出身者については、CEFR C1相当の英語能力を証明する書類〈各種英語試験のスコア証明書〉が必要となる)。対象者は1次試験を免除となり、2次試験で日本語による面接検査(面接Ⅰ・Ⅱ)と実技試験、適性検査を実施する。なお、教員免許状を取得していない者も受検可能だが、登録後に北海道教育委員会が実施する特別免許状授与のための教育職員検定に合格し、特別免許状を取得する必要がある。
④中学校または高等学校の「保健体育」の受験を希望する者で、オリンピック・パラリンピック、デフリンピックに日本代表選手として出場経験のある者を対象とした特別選考(「アスリート特別選考」)を新設する。出願書類により受験資格を確認し、対象者は1次試験を免除し、2次試験では面接検査(面接Ⅰ・Ⅱ)と適性検査を実施する(教科等指導法検査、実技検査は実施しない)。なお、教員免許状を所有していない者も受検可能だが、登録後に、北海道教育委員会が実施する特別免許状授与のための教育職員検定に合格し、特別免許状を取得することに加え、オンデマンドによる研修動画の視聴が必要となる。
⑤育児、介護を理由に退職された方を対象に実施していた退職教員特別選考について、退職の理由を問わないこととし、「キャリア・リターン特別選考」と改称して実施する。対象となるのは過去に北海道教育委員会が任用する道内の公立学校の正規教員を退職した者(勧奨を受けて退職した者を除く)のうち、出願しようとする受検区分で正規教員としての勤務実績が2年以上あり、退職となった事由が解消し、正規職員として勤務できるようになった方で、人事記録により受験資格を確認の上で、該当者については1次試験を免除し、2次試験のみ受験する。
⑥一般選考(地域枠)の対象地域を従来の日高、宗谷、根室、オホーツクに加え「留萌」を対象地域とする。
⑦中学校・高等学校の「英語」受験者について、資格等による免除措置(1次の専門検査および2次の英語実技の免除)および1次試験での総合点への加点(10点)要件を、これまで実用英語検定1級相当(※)としていたものを「準1級相当」(※)に変更する。
(※これにあわせ、TOEFL iBTの場合は95点以上から「72点以上」に、TOEIC L&R/TOEIC S&Wは1845点以上から「1560点以上」〈TOEIC L&R/TOEIC S&Wについては、TOEIC S&Wのスコアを2.5倍して合算したスコア〉に変更する。なお、TOEFL、TOEICともに2023年6月16日以降に正規のテストを受検した者に限る)
⑧複数免許状所有者に関する加点のうち、中学校の「技術」「家庭」「美術」の免許状所有者への加点を従来の5点から「10点」に変更する。
⑨新たに、社会教育士・社会教育主事講習を修了した者(※)を対象に、10点を加点する。
(※社会教育主事講習を修了した者、または社会教育主事養成課程を修了した者〈大学において文部科学省令で定める社会教育に関する科目の単位(24単位)を修得した者〉)
⑩特別選考(一部を除く)について、11月16日(日)に道内を会場に「秋選考」として実施することとし、年間に複数回の受検機会を設定する。なお、採用予定数や受検区分等については10月以降に公表する実施要項で示される。
北海道教育委員会・令和8年度(2025年度)北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査実施要領(北海道採用希望・PDF)
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/fs/1/1/4/5/3/9/3/6/_/令和8年度北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査実施要領.pdf
北海道教育委員会・令和7年度(2025年度)北海道・札幌市公立学校教員採用候補者選考検査について
https://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/hk/ksi/185337.html