各自治体最新の出題内容や傾向を踏まえて、2025年実施試験に向けてどんな対策をすべきなのか、分野別に解説していきます。教採の出題範囲は膨大です。各分野の攻略ポイントをきちんと理解した上で対策を始めていきましょう。
2025年 教育原理の攻略ポイント
教育原理で重点的に対策したいのは「学習指導要領」「生徒指導」「特別支援教育」「人権教育」です。例年多くの自治体で出題されているので、2025年の試験に向けても対策は必須です。
攻略ポイント1 学習指導要領は必出
平成29・30年版学習指導要領は、教育原理で最も多く出題されるトピックの一つです。教員養成セミナー1月臨時増刊号に掲載されている「全自治体教員採用試験完全データ」で、受験する自治体の学習指導要領の出題状況を確認しましょう。学習指導要領解説書から出題される自治体もあるので要注意です。
なお、学習指導要領は「総則」からの出題が飛びぬけて多く見られます。「全自治体教員採用試験完全データ」を確認する際には、学習指導要領のどの部分から出題されているのかも忘れずにチェックしましょう。
攻略ポイント2 生徒指導は『生徒指導提要』が基本!
生徒指導の問題のほとんどは、『生徒指導提要』から出題されます。『生徒指導提要』とは、組織的・体系的な生徒指導の実施のための、教職員用の基本書です。毎年確実に出題してくる自治体も少なくありません。
そして、この『生徒指導提要』は、2022年12月に12年ぶりに改訂されました。改訂を受けて、2023年実施試験以降、出題自治体数が急増しました。しばらくは出題が続く可能性が高いと予想できるため、『生徒指導提要』が必出ではない自治体の受験者も要注意です。特に「第1章 生徒指導の基礎」から出題する自治体が多く見られます。
攻略ポイント3 特別支援教育・人権教育は領域を問わず出題される
例年、多くの自治体で出題が見られる重要トピックです。
特別支援教育・人権教育は、教育原理に限らず、すべての領域において関連する出題が数多く見られます。「全自治体教員採用試験完全データ」を確認する際は、教育原理の枠だけでなく、教育法規、教育時事の枠も確認するようにしてください。
[確認しておきたい資料]
〇文部科学省「特別支援教育の推進について(通知)」(2007年4月)
〇文部科学省「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」(2012年7月)
〇文部科学省「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン~発達障害等の可能性の段階から、教育的ニーズに気付き、支え、つなぐために~」(2017年3月)
〇文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引~子供たち一人一人の教育的ニーズを踏まえた学びの充実に向けて~」(2021年6月)
〇人権教育の指導方法等に関する調査研究会議「人権教育の指導方法等の在り方について[第3次取りまとめ]」(2008年3月)
〇文部科学省「人権教育を取り巻く諸情勢について~人権教育の指導方法の在り方について[第3次とりまとめ]策定以降の補足資料~」(2021年3月)
◎受験自治体の独自資料
自治体の独自資料から出題する自治体も多数あります。「教職・一般教養出題分析」「ローカル」の枠を確認しましょう。
教育原理の試験問題は『教員養成セミナー』1月臨時増刊号でcheck✔
分野別の攻略法が分かったら、教員養成セミナー1月臨時増刊号「全自治体 教員採用試験 完全データ集」に掲載されている最新の試験問題(2024年実施試験)にチャレンジしてみましょう!イマの実力試しとして、ぜひ挑戦してみてください。