2024年夏実施試験を考察! 教セミ編集部座談会②

最新の『月刊 教員養成セミナー』から、教員志望者の方々に役に立つ情報を抜粋してお伝えします。


教セミ編集部座談会② 〜想定外だった出題は!

2024年夏の教員採用試験の出題傾向を知ることは、2025年夏試験に向けた効率的な対策につながります。そこで、2024年夏試験について教職教養を中心に教採対策担当者と教セミ編集部員が徹底分析。2025年夏試験にも出題が予想される重要トピックまで、編集長Mが司会で座談会形式でお届けします(その②)。

M:2024年夏実施試験で、まったく想定外だった問題や傾向はありましたか?

I:7月31日時点で全国的に「こども大綱」の出題が確認できていないことですね。

M:2024年5月号で特集したのに!

I:「こども大綱」は2023年12月に出たこともあり、比較的新しかったせいかもしれません。最新の通知や法律は、次年度に出題されることがよくあります。逆に言うと、来年は出題される可能性が高いといえます。今年出なかったからといって、対策をしなくていいわけではないですね。

T:私は東京都で校種別問題がなくなり、「学習指導要領」そのものからは、一問も出題しなかったことが衝撃でした! 学習指導要領の改訂の変遷は出ていたので、2025年は「前文」あたりから出るかもと思いました。

I:「こども大綱」の基になった「こども基本法」は多くの自治体で出題されましたが、今年こそ東京都で出ると予想していましたが、残念ながらはずれました。

S:東京都では、「使命を全うする! ~教職員の服務に関するガイドライン~」(2024年4月改訂)という問題が出ました。こんな直近の資料から出すのかと驚きました。「性暴力」などの教師の不祥事が社会的にクローズアップされているせいかと思います。東京都に限らず、受験生には服務関連の法律や最新の通知はチェックしておいてもらいたいですね。

I:今年の1次試験の「標準日」である6月16日に試験を行った北海道や新潟(小学校 1回目)では、小学校教員資格認定試験の問題が使われていました。日本教育史や教育心理(発達)で、通常は見かけないキーワードを使った問題が出題されていましたね。発達の問題にあった「ジャーゴン」という言葉は、少なくとも、2007年以降の試験内容を見た限りでは出題されたことがないです。

次の①~⑤は、乳児期から児童期に至る言葉の発達に関する事柄である。発達順に並べよ。[2024年 北海道、新潟県(小学校 6/16)改題]

①ジャーゴン

②語彙爆発

③多語文

④初語

⑤二次的ことば

正解:①→④→③→②→⑤

M:2025年の標準日となる5月11日に、教員資格認定試験の問題を使う可能がありますね。

T:小学校教員資格認定試験の対策はこれまでと同じですが、過去問をウェブサイトでチェックしておきたいですね。

〜重要トピックで気になった点&予想(つづく)


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(※本特集は7月31日時点で編集部が入手できた情報を基に構成されています。)