ここでは最新の教育データについて、論作文や面接でどのように問われるのか、どのように回答すればよいのかを解説していきます(※本誌掲載の問題より一部を抜粋)。
論作文の演習
■和歌山県の2022年実施問題を基に作成
次の資料をもとに、「不登校」の現状と課題を簡潔にまとめ、それらを踏まえた上で、あなたは自分の希望する校種の教員の立場からどのように対応するか、800字程度で具体的に述べよ。
回答のポイント(模範答案例)
【序論】序論では、提示された資料について、ポイントとなる部分を記述する。具体的に、グラフからは不登校が小学校・中学校とも激増していること、表からは「学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった」が最多であり、「学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた」なども多く、学校生活上の問題を抱える子どもが不登校になるケースが多い点を課題として挙げる。
【本論】 序論の内容を受け、学校生活が楽しく充実したものとなるよう2つの具体策を柱(見出し)として立てる。
柱① 子どもが楽しく、安心して過ごせる学級経営
「学校生活に対してやる気が出ない」子や「いじめ被害を除く友人関係をめぐる問題の情報や相談があった」などの子どもがいることを踏まえ、子どもが楽しく安心して過ごせる学級経営に努めることを記述。(具体例として、いじめを許さない組織風土づくり、学級活動の工夫、授業におけるグループワークの実施などが考えられる。)
柱② 子どもが理解できる授業づくり
「学業の不振や頻繁な宿題の未提出が見られた」などの子どもがいることを踏まえ、誰にとっても分かりやすく理解できる授業づくりに取り組むことを記述。(キーワードとして「個別最適な学び」や「主体的・対話的で深い学び」などを入れ込むことが考えられる)
【結論】本論で述べたことに加え、「チーム学校」で組織的に対応していくこと、養護教諭やスクールカウンセラー、保護者などとも連携・協力しながら対応していく姿勢を示す。
面接の質問例&模範回答
質問例
いじめの問題について、あなたはどのような認識を持っていますか?
質問例
不登校が増加していますが、あなたは教員としてどのように取り組んでいきますか。
質問例
子どもの暴力行為が増加しています。教員として、どのように取り組んでいきますか。
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2月号の誌面では、この他にもいじめや不登校などの最新データについて出題された試験問題や面接質問例などを掲載しています。ぜひお手にとってご覧ください。