児童虐待については、こども家庭庁が公表している「児童相談所における児童虐待相談対応件数」の2022(令和4)年度のデータを紹介・解説していきます。
押さえどころ①|相談件数の推移
押さえどころ②|内容別件数の推移
押さえどころ③|相談経路
児童相談所への通告・相談は、さまざまな経路から寄せられます。虐待対応の全体的なイメージをつかむために、相談経路の全体的な状況を見ていきましょう。
[学校に課されている「早期発見努力義務」と「早期通告義務」]
児童虐待は家庭内で行われる行為ではありますが、学校教員は発見しやすい立場にあることから、2つの義務が課されています。1つは「早期発見努力義務」で、日ごろの観察等を通じて、虐待を受けている子どもがいないかを確認することが求められています。もう1つは「早期通告義務」で、虐待を受けたと思われる子どもがいる場合は、福祉事務所や児童相談所などに通告することが義務付けられています。いずれも児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)に定められているので、確認しておきましょう。