攻略ガイド1:教えて! 教採の最新動向

ここ数年、教採は大きく変化しています。まずは、教員を目指す人が知っておくべき教採の最新事情を解説します。

動向その① 増え続ける大学3年次受験

ここ数年の最大の変化は、「大学3年次受験」を多くの自治体が実施するようになったことです。数年前まで、教採を受けられるのは主として大学4年生、もしくは既卒者のみでしたが、今は大半の自治体が大学3年生の受験を認めています。原則として3年次受験で1次試験に合格した場合、翌年度に行われる2次試験に進みます。また、不合格だった場合は、翌年度の1次試験を受け直すことができます。
4年次受験では、教育実習等が行われる時期に試験対策をしなければなりませんが、3年次受験ではそうした慌ただしさもなく、余裕をもって試験対策を積み重ねることができます。「自分は教員になる!」と早い時期に決意した人には3年次受験がおすすめです。

動向その② 早まる試験日程

ここ数年のもう一つの変化は、試験日程の早期化です。これは民間企業の就職活動が早い時期から行われ、そこへ大学生が流れてしまわないようにするためで、文部科学省の呼び掛けを受け、多くの自治体が1~2カ月ほどの前倒しを行いました。一方で、以前と変わらない日程の自治体もあります。自身が受験する試験の日程はこの後お届けする「攻略ガイド7 試験の日程は?」(2025年実施例)で確認しておきましょう。

動向その③ 変化する試験内容

ここ数年、少しでも多くの受験者を確保しようと、試験内容の変更を図る自治体も少なくありません。中でも茨城県が1次試験の教職教養(教職専門)を廃止したことには、多くの関係者が驚きました。
また、横浜市が小学校志願者を対象に「春チャレンジ選考試験」を実施し、1次試験で適性検査の一つであるSPI3(リクルートマネジメントソリューションズ社)を用いたことも、話題になりました。
このほかにも、論作文や集団討論、実技試験を廃止するなどして、試験内容を軽くする自治体がいくつか見られます。


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新しい『KYOUSEMI』の最初の特集は、2026年実施試験に向けての「教採」攻略法! 教採って何? 対策はどうすればよい? などなど、これから教採の勉強を始めるみなさんが知りたいこと、必ず知っておいてほしいことをギュッと詰めた「教採」攻略のための完全ガイドです。また、気になる教採「共同実施」についても、文科省の方に現在の状況を伺いました。ぜひお手にとってご覧ください。