最新の『月刊 教員養成セミナー』から、教員志望者の方々に役に立つ情報を抜粋してお伝えします。
3つの観点を問うため
近年の教員採用試験では、教職教養だけでなく論作文や集団討論においても、「教育時事」の知識が求められます。なぜ、「教育時事」の知識が求められるのでしょうか。それは、採用者である自治体が、合格すれば翌年の4月から1人の教師として教壇に立つことになる受験生に、次のような観点を問うためだといえます。
それでは、この3つの観点から、「教育時事」の頻出トピックである教育課題の一つ、「いじめ」について考えてみると、次のようになります。
教員採用試験対策として、①「課題の現状や背景」、②「文部科学省や各自治体の施策」を押さえておくことも大切ですが、教師になる者として究極的に問われているのは、③「教師としての具体的な対応」です。③が求められているからこそ、①②への深い理解が必要なのです。③は論作文や集団討論、面接で問われることが多いので、①②だけにとらわれず、しっかりと考えておく必要があります。
教育課題をPDCAでとらえる
例えば、「学力向上」という教育課題をPDCAサイクルで考えると、次のようになります。
学力向上のためには学習指導が欠かせません。その学習指導の方向性を定めるためには、定期テストなどにより現状の評価を行い、その結果を踏まえて改善していく必要がある、というサイクルです。筆記試験で「教育時事」として出題されるのはC=「Check」とA=「Action」に関わるものがほとんどですが、P=「Plan」、D=「Do」を含め、それぞれの教育課題の全体的な関係性を理解しておきましょう。国や自治体のP・Dを理解するだけでなく、教師として自分なりのP・Dを考えておくことも大切です。
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