深刻さを増す少子化・高齢化、協調・競争と分断・対立により混迷の度を増すグローバル情勢、気候変動に伴う自然災害の激甚化、( 1 )などデジタル技術の発展といった大きな変化があいまって、社会や経済の先行きに対する( 2 )性がこれまでになく高まっています。これからの我が国を担う子供たちは、激しい変化が止まることのない時代を生きることになります。
「人生100年時代」の到来や( 3 )の流動性(➡︎POINT解説①参照)の高まり、マルチステージの人生モデルへの転換により、生涯にわたって主体的に学び続け、自らの人生を舵取りする力を身に付けることの重要性が増しています。国外に出て行く機会も増える一方、日本社会の内なる( 4 )が進展し、デジタル化の負の側面等が顕在化する中、社会の分断の芽を指摘する声もあります。異なる価値観を持つ多様な他者と、( 5 )を持って対話を行い、問題を発見・解決できる、「( 6 )な社会の創り手」を育てる必要性がこれまで以上に高まっていると考えられます。
( 1 )などデジタル技術の発展は、変化に伴う困難や負担を個人や社会に強いるだけではなく、多様な個人の思いや願い、意志を具現化し得るチャンスを生み出している側面もあります。( 7 )が急減する中、テクノロジーを含むあらゆる資源を総動員して、全ての子供が多様で豊かな可能性を開花できるようにすることが、我が国の未来のために不可欠です。
(中略)
学校現場の状況に目を転じれば、平成29(2017)年から平成31(2019)年にかけて改訂した現行学習指導要領では、「( 8 )教育課程」を理念に掲げ、全ての教科等を「( 9 )」、「( 10 )」、「( 11 )」という三つの「( 12 )」の柱で整理し、「何を学ぶか」だけではなく、「何ができるようになるか」を明確化するとともに、「どのように学ぶか」の重要性を強調し、「( 13 )」の視点からの授業改善の必要性を示しました。
こうした中、全国の学校は、新型コロナウイルス感染症による様々な制約に苦しみながらも、( 14 )構想による1人1台端末環境も活用し、精力的な授業改善を行ってきました。全国学力・学習状況調査における地域間格差は縮小傾向にあり、OECDの( 15 )調査でも高位層の割合が増え、低位層の割合が減るなどの改善も見られています。世界に冠たる我が国の初等中等教育は、質の高い教師の努力と熱意に支えられ、大きな成果を上げ続けています。
一方で、様々な課題も顕在化していることに目を背けるわけにはいきません。
一点目として、学ぶ意義を十分に見いだせず、( 16 )的に学びに向かうことができていない子供が多くなっています。我が国の子供の( 17 )が国際的にも低いとのデータもあります。大幅に増加している( 18 )児童生徒をはじめ、特別支援教育の対象となる児童生徒や外国人児童生徒、特定分野に強い興味や関心を示したり、( 19 )(➡︎POINT解説②参照)のある児童生徒への支援の充実とともに、多様性を( 20 )し、一人一人の意欲を高め、可能性を開花させる教育の実現が喫緊の課題です。これらに正面から向き合うことは、我が国の社会及び教育の積年の課題でもある「( 21 )」や「( 22 )」への偏りから脱却するとともに、民主的かつ公正な社会の基盤として学校を機能させ、社会の分断や格差の拡大を防ぎ、( 23 )を実現する観点からも極めて重要です。
1. 生成AI 2. 不確実 3. 労働市場 4. グローバル化 5. 当事者意識 6. 持続可能 7. 生産年齢人口 8. 社会に開かれた 9. 知識及び技能 10. 思考力、判断力、表現力等 11. 学びに向かう力、人間性等 12. 資質・能力 13. 主体的・対話的で深い学び 14. GIGAスクール 15. PISA 16. 主体 17. 幸福度 18. 不登校 19. 特異な才能 20. 包摂 21. 正解主義 22. 同調圧力 23. 共生社会
POINT解説①「労働市場の流動性」とは
激しく変化する社会では、業種・業界間の人材の移動が活性化し、リスキリング(学び直し)が頻繁に求められるようになると言われています。
POINT解説②「特異な才能」とは
近年では生まれつき高い知識・才能を持つ「ギフテッド」の子どもへの支援,ギフテッドと発達障害を併せ持つ「2E(twiceexception)(二重に特別な)」子どもへの支援も求められています。
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